【絶対絶命!?】エジプトで宿が火事になった話！

前回あらすじ

これは実際にエジプトのルクソールの宿で体験した話である。

ルクソールで泊まっていた宿は6階建てで

1階はフロントやキッチン、

2階や3階は客室、

4階、5階は全く工事がされてなく使われていなくて

6階が屋上でクッションとかが置いてありタバコを吸いながらみんなで集まったり軽食を食べたりする共有スペースになっている。

上の写真の右側のおじいさんが

ここのホステルのトップ。ドン。

これをふまえて見ていくと想像しやすいかも。

エジプトで死にかけた話

カイロ行きのバスチケットを買って宿に帰ると停電していた。

外にいた女の子を写真撮ったり、

日本人のホセさんと喋ったりしながら時間を潰していた。

約1時間後、電気は復活した。

でも、WiFiが使えない、、？？

WiFiは一向に復活しない。。

くそー！！

そして、事件はここで起きた。

ホステルの外が何やら騒がしい。

皆外に出ていってる。ん？

何！？何？？

外に出ると

ここのホステルのドンが

何やら建物を上を指差して

何かを叫んでいる。

なんと

隣の建物の三階から煙が出てる。

ボヤ？火事かなぁ？？

煙だけがモクモクと出てた。

ドンがこっちの建物の屋上にいる人(野次馬？)と
何やら叫んで会話してる。

でも、煙だけやし

大丈夫そうやな。

俺も屋上に行って屋上の野次馬？と

上から隣の建物がどうなってんのか見たい！って思って、屋上に向かった。

すると、

野次馬と思ってた人達は

この宿のいつもお世話になってるおっちゃんと

そのおっちゃんの息子がおった。

(ちなみに息子は腕を怪我してる。)

その2人が屋上から隣の建物を見てた。

隣の建物からこっちの建物の距離は近く、

おっちゃんは向こうの建物の屋上へ移り

何かを叫んでいた。

隣の建物の屋上へ繋がる階段から

モクモクと煙が上がってきてた。

もしかしたら階段の下に誰かがいて、

その人とおっちゃんは喋ってんのかな。

階段の下からか分からんけど、

人の声が聞こえてきた。

おっちゃんは

向こうの建物で服を脱ぎ出した。

もしかして

建物の中に行くんか！？

エジプト人と消化活動

さすがにちょっと隣の建物やばくなってきたんちゃう？

と思って屋上から3階くらいまで降りた。

でも気になって屋上に戻ったら、、、

なぜか

なぜか！

こっちのビルが燃えてる！

(下で動画撮ってた人から送ってもらった)

さっきまで隣の建物が燃えてたのに！

おっちゃんの息子が泣きそうな顔しながら

水を求めてた。

屋上にあったホースを使おうとするも、

蛇口から水は出ず、、、

ﾁｮﾛﾁｮﾛﾁｮﾛ、、、

5階、4階は工事もされてなくて何も無いから

わざわざ6階の屋上から3階まで降りて

水を汲みに行った。

やばい、、

火がさっきより強くなってる。

え、ガチの火事になろうとしてるやん

屋上にいたら

ドンが消火器を持ってきたから

ドンからもらって俺が使おうとしたら、、

消化器は使った事無いけど、

誰でもできるやろ！

カチ、、

プシュー、、、、、。。。

え、、。

まさかの不発。

きっとここで

消化器がちゃんと機能していたら

この話はここで終わっていたのだろう。

消化器の点検や交換なんて

やってなかったんやろうな。

そうこうしてる間にも

火はどんどん拡大していく。

この頃には屋上の木と藁でできた日除けの屋根は火がついてボーボー燃えていた。

俺は3階にダッシュで降りては

また屋上に駆け上がり、火に水をかけてを繰り返す。

この時に思ったのが

エジプト人、全然働かんやん、、

宿のおっちゃんは必死のパッチで

火事を食い止めようとしてるけど

ドンは特に何もせず突っ立って、

息子は腕を怪我してるから全然使いもんにならんかった。

途中、若者が参加して、一緒に水汲みをして

汲んだ水は息子に渡して

俺はまた下にダッシュで降りた。

屋上に上がってくる度に

火の強さは増すばかり。

次上がってきた時には

火が大きくなりすぎてて驚いた。

もう無理や、

屋上にすら上がれへん。

恐怖。

熱い！

熱すぎる！！

とりあえず

この持ってきた水だけ渡さないと！

階段を上っておっちゃんに渡す

皮膚が溶ける！ってくらいの熱さと

喉がめちゃくちゃカァー！！っとなって

焼ける感覚。

漫画とかドラマで

水を頭からかぶって火の中に飛び込むシーンとかあるけどあんなんもう熱すぎて絶対無理やろって思った。

それくらい熱かったし

身の危険を感じた。

こんな所におったら死ぬと思ったから

ドンと息子に

下に降りろ！ってつたない英語で何とか伝えようとしたけど

屋上の端っこで突っ立ってた。

その間も

おっちゃんは必死に消火活動をしてた。

その後も消火活動を続けたが、

階段を上ってる時

ふと、

あれ？なんで俺はエジプト人より働いてるんや？

俺の宿でも無ければ、今日の晩には

もうこの町から出るのに。

て、思ったけど

こんなとこまで来て、途中でやめるわけも無く。

手出したなら最後までやり切れよ。って思ったから、

そんな事は考えずに

消火する事だけを考えた。

結構経って、

火はだいぶおさまってきた。

また違うおっさんが屋上来て

長いホースを持ってきてくれたけど

もう消えかけやから使わんかった。

おっちゃんに汲んできた水を渡して

おっちゃんがかけるの繰り返し

小さい容器に移してかけやすいようにして

消火してた。

数十分後、

ようやくここで

消防隊員らしき人達が

隣の建物の屋上からこっちの建物に来た。

完全に

終わりが見えた瞬間やった。

でも、

日本と違って消防隊員の服がめちゃくちゃ軽装。

ホースも所々穴空いてて水がピュッピュッ出てるし、、、

大丈夫かいな、、

ホースで水を出したら

すぐに火は無くなった。

後は

小さい火を消すくらい。

終わった。。

まさかのエジプトで

消火活動に参加するとは。

思っても見てなかった。

まぁエジプトの家って

木造住宅じゃないし、

石でできてるから屋上だけが燃えただけで住んだんやろなぁ。

後は

消防隊員に任せて

一息ついていた。

帰還

屋上から下を見ると

結構人が集まっていた。

その中に昼間一緒に王家の谷へ行った日本人が

外に荷物を持って避難していた。

俺のも持って出て行ってくれてるかなぁ。とか

考えてたら

正面のビルから

野次馬達が俺に向かって

ニーハオ！ニーハオ！って

今はそれいいやろ。

(海外では歩いてたらよくチャイナ！やニーハオ！は言われるがエジプトは特に多い)

こっちは火事なってんのに、

ほんまエジプト人ってどこまででも、

エジプト人やなぁ。笑

階段を降りて下に行くと

え！シンタマンも屋上行ってたの？？

って驚かれた。

韓国人のヨハンが

違う情報をホセさんに言っていたらしく

まさか消火活動をしてるとは思ってなかったのだろう。

でも

ほんまに

大惨事にならんくてよかった。

ちょっと服は汚れちゃったけど、

もぉどうでもええや

熱くて汗かきまくってたわ。

宿のおっちゃんも降りてきて

ほんまにありがとう！助かった！

お礼に何でもジュース飲んでくれ！

って言われたけど

いいよいいよ！って断った。

その後、ドンが来て

ありがとう。

何か飲みなさいって言って

ジュースをくれた。

断るのも違うなって思って

貰った。

そしたら、

ドンに呼ばれて外の共有スペースに招待された。

そこには

ドンよりさらに歳とって位が高そうな人と

ドンと他のおっちゃん達とが話してて

おじいさん達に

ありがとうね。と手を握ってくれた。

なんか物凄い良い事をした気分。

死んでたらまじで

アホな日本人で終わってたんかな。

その後、宿のおっちゃんに

写真を撮らせてくれ！と言われ

他のホセさんや日本人とここの宿のスタッフで写真を撮った。

君を忘れないためさ！

と言われて

やっぱり嬉しかった。笑

汗をめちゃくちゃかいていたから

シャワーを浴びて

宿を後にし、 

カイロ行きのバス乗り場へ向かった。

ちなみに

宿のおっちゃんの奥さんは

皆 外に荷物もって逃げたりしてるのに

家の中でずっと

コーランを読んで祈り続けてたらしい。

これが宗教の力かぁ、、。

一昨日くらいにアフリカで死にたくないって言うてたのにまさかのエジプトで死にかけました
泊まってた宿が火事なって、リトルしんたまんのスイッチが入ってしまってエジプト人の中に1人ジャパニーズが消火活動しました
変な所で死なんで良かったぁ pic.twitter.com/yyVAVzFHjK

— しんしん𓁿𓁼SHINTAMAN𓁉 (@Sintaro1229) 2016年5月18日

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